>シーガルフォーブランドサイト
エリア:神奈川 ジャンル:フレンチ・ベーカリー・ケーキ・カフェ・喫茶店・バー
横浜開港期の香りを漂わせる空間で楽しむ伝統の味
横浜開港期の面影を色濃く残す馬車道に建つ「馬車道十番館」は、明治期の建築様式を再現した、赤レンガ造りの瀟洒な西洋館である。昭和42年(1967年)、母体である勝烈庵の十番目の店として、明治100年を記念して建てられ、以来、横浜の歴史とともに歩んできた。明治の先覚者でありガス事業の創始者でもある高島嘉右衛門家の旧跡にあたり、ガス灯の装飾や木製公衆電話ボックス、牛馬飲水槽といった設えが、開港期の文明開化の雰囲気を今に伝えている。館内は5階建てで、1階に喫茶室と焼き菓子の売店、2階に英国風酒場、3階にフレンチレストラン、4~5階に宴会場を備える。それぞれの空間に異なる表情があり、節目の会食やウエディング、日常のひとときにも対応する。レストランでは、フランス料理の基本に忠実でありながら、食材の良さを生かした料理を大切にしている。喫茶室では、自家製ケーキや洋菓子(定番のビスカウトなど)、パン、そしてオリジナルコーヒーが楽しめる。特筆すべきは、開放感ある吹き抜け天井に差し込むアーチ型のステンドグラス、アンティークの照明、重厚な煉瓦の内部空間である。1階の喫茶室には開港期のガラスコレクションや資料が並び、2階のバーは英国風の重厚な調度、3階レストランには落ち着いたテーブルが並ぶ。それぞれの階に、横浜開港当時の記憶が封じ込められているかのようである。異国情緒が漂い、品格と歴史が感じられる空間で、優雅なひとときを過ごしてみてはいかがだろうか。